研究タイトル:「機械と人間との感性および創造性の異同をめぐるネオ・サイバネティクス的研究」
(A study of the differences of sensitivity and creativity between humans and machines from the perspective of Neocybernetics)
概要: 本研究では、「創造性や感性の上で、人工知能(AI)に代表される機械と人間との異同はどのようなものか」について考えます。
研究の背景には、近年、一方で機械による創作が注目されていること、他方で生命や自由意志等の人間性の基本にかかわる観念が機械論的立場から問い直されていることがあります。
そこで本研究は、人間の生命や自由意志等の典型として、創造性や感性に注目します。そして、「ネオ・サイバネティクス」、特に「オートポイエーシス」概念に基づき、芸術をおもな研究対象に、機械と人間との創造性の異同を比較検討することを予定しています。
本研究をつうじて、「人間や生物の管理のためではなく、生物としての人間の自律的な創造性を活性化するために機械を利用する条件を整える」という、社会情報学的課題に寄与することを目指しています。
そして、多様な文化の共生に必要な「普遍的理念」が希求されるグローバル社会において、機械的なデータや数値だけでなく「生命尊重」を根拠とする新たな普遍性を最終的に提案したいと願っています。
その他: