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基礎情報学/ネオ・サイバネティクスの研究,論考発表サイト
 

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研究テーマ

これまでの研究テーマは、「生きることに基づく情報学の観点から、文化芸術や倫理に関する課題にアプローチする学際的な情報文化研究」である。文化芸術すなわち美学的課題と倫理的課題とは、社会的存在としての人間が他者と共に生きることに基づく点で、互いに不可分に結びついている。研究の目的は、情報の観点から倫理的・美的な社会と文化の実現を促進することで、社会や文化という環境の中で生きる人間の福利に資することである。

目下の専門的目標は、「基礎情報学(ネオ・サイバネティクス)にもとづく生命論的情報美学の理論構築、および俳句文化・日本的美意識への応用研究」である。

researchmap: https://researchmap.jp/ooi_nami
 

学歴

2009年4月 - 2012年3月   東京大学 大学院 学際情報学府 博士課程 博士(学際情報学)
2007年4月 - 2009年3月   東京大学 大学院 学際情報学府 修士課程 修士(学際情報学)
2003年4月 - 2007年3月   早稲田大学 第一文学部 総合人文学科 学士(文学)
 

職歴

2016年4月山梨英和大学 専任講師
2015年9月2016年3月大妻女子大学 社会情報学部 非常勤講師
2015年4月2017年3月東京経済大学 客員研究員
2013年4月2016年3月明治大学 教務アシスタント
2013年5月2015年4月東京大学大学院学際情報学府 客員研究員
2013年4月2016年3月東海大学 課程資格教育センター 非常勤講師
2012年4月2013年3月東京大学大学院学際情報学府 特任助教
2010年4月−2012年3月日本学術振興会 特別研究員
 

書籍(単著・共著)

大井奈美[教科書項目執筆(ウェルビーイングを支援する図書館の情報サービス、ネットワーク情報資源の種類と利用法)]、『情報サービス論』第2版、学文社、2024年
大井奈美[一章執筆:「喪失体験と意味の回復」]、竹之内禎編『生きる意味の情報学——共創・共感・共苦のメディア』、東海大学出版部、2022年
大井奈美[一章執筆:「情報の基としての贈与ーー「生命力中心主義」の情報論」]、西垣通編『基礎情報学のフロンティア』、東京大学出版会、2018年
西垣通、大井奈美、河島茂生、西川アサキ編『基礎情報学のヴァイアビリティ』、東京大学出版会、2014年
大井奈美[教科書項目執筆(感性情報学)]、『よくわかる社会情報学』、ミネルヴァ書房、2015年
大井奈美[教科書項目執筆(近現代のフランス、近現代の英国)]、『図書・図書館史』、学文社、2014年
大井奈美[事典項目執筆(言文一致運動)]、『現代社会学事典』、弘文堂、2012年
 

論文

【学位論文】
大井奈美「ネオ・サイバネティクス的近現代俳句研究——文学研究にたいする基礎情報学の批判的応用」、東京大学大学院学際情報学府、博士論文、2012年
大井奈美「俳句創作と解釈の基礎情報学的分析」、東京大学大学院学際情報学府、修士論文、2009年

【査読付学術雑誌論文】
大井奈美「意味の回復による喪失体験の価値の反転――心的システムの発達モデル」、『社会情報学』、社会情報学会、8(1)、pp.49-64、2019年
大井奈美「英語圏文学システム論の一前史――B. クラークの構成主義的文学観」、『情報学研究』(東京大学大学院情報学環紀要)、東京大学大学院情報学環、84、pp. 21-34、2013年(特任助教としての査読付相当学術雑誌論文)
Nami Ohi, “An Analysis of Shin-keiko-haiku and Dento-ha-haiku from Fundamental Informatics Perspective”, in Journal of Contemporary Eastern Asia, the Austrian Association of East Asian Studies, 12 :2, 2013, pp. 35-47
大井奈美「新傾向俳句・伝統派俳句の基礎情報学的分析」、『情報文化学会誌』、情報文化学会、19(1)、pp. 7-15、2012年
大井奈美「俳句革新のネオ・サイバネティクス的分析――基礎情報学によるアプローチ」、『情報メディア研究』、情報メディア学会、10(1)、pp. 23-34、2011年
大井奈美「結社・協会・メディアが俳句創作と解釈に及ぼす影響の基礎情報学的分析」、『情報メディア研究』、情報メディア学会、8(1)、pp. 11-24、2009年
大井奈美「オートポイエティック・システム論にもとづく俳句分析の試み」、『情報文化学会誌』、情報文化学会、16(1)、pp. 32-38、2009年

【査読無学術雑誌論文】
大井奈美「生命論的情報美学の提案に向けた基礎的考察——M. べンゼ『情報美学入門』再読を通じて」、『現代思想』52巻10号(ウィーナーとサイバネティクスの未来 特集)青土社、2024年7月
大井奈美「漢詩からみた正岡子規の対外関心」、『江戸風雅』、江戸風雅の会、9、pp. 162-166、2014年
大井奈美「観察の自覚――俳句の近代化と国民文学性の構成主義システム論的再考」、『ユリイカ』(「現代俳句の新しい波」特集号)、青土社、43(11)、pp. 190-199、2011年10月
大井奈美「ネオ・サイバネティクスと文学研究――ラディカル構成主義派とルーマン社会理論派の射程とその拡張について」、『思想』、岩波書店、1035、pp. 131-147、2010年7月
Nami Ohi, “Cognition as Communication: The Accursed Share by Georges Bataille as a Contribution to the Study of Fundamental Informatics”, in The New Trends of Socio-information in East Asia (Graduate Students Session), Graduate School of Interdisciplinary Information Studies, The University of Tokyo, January 2008, pp. 66-69.
 

発表

大井奈美「情報文化学の倫理的展開 ——情報と創造性の倫理的理解をめぐる一考察」、情報文化学会第32回全国大会(セッションテーマ:情報文化理論)(セッション座長)、2024年10月26日、城西国際大学
河島茂生、西田洋平、椋本輔、大井奈美「セカンド・オーダー・サイバネティクスに基づく創造性の考察——情報倫理との関係を中心に」、2024年度社会情報学会大会(ワークショップテーマ:AI・ロボットと情報倫理:ウェルビーイング社会の実現に向けて)、2024年9月15日、香川短期大学
大井奈美、原島大輔、椋本輔、西田洋平「人間と機械の創造性の異同——情報と文化の創出をめぐるネオ・サイバネティクス的考察」、情報文化学会第31回全国大会(セッションテーマ:情報と人間)、2023年11月18日、オンライン会議
大井奈美「創造性をめぐるシステム進化と階層性」ネオ・サイバネティクス研究会+情報システム学会基礎情報学研究会、合同連続研究会「情報と創造性」第1回、2020年(招待あり)
大井奈美「短詩型文学の基礎情報学的分析――デジタルとアナログによる変容の観点から」、「社会情報学と芸術論――基礎情報学による展開」ワークショップ、社会情報学会(SSI)学会大会、於中央大学、2020年9月14日
大井奈美「創造性の根拠としての階層性――生成変化としての創造性を促進させるケアとしての階層性について」社会情報学会(SSI)学会大会・プレカンファレンス「テクノロジーと人間との創造性: その異同ならびに連動する作用」2020年9月4日
大井奈美「情報の基としての贈与――持続的に注意を向けること」、ネオサイバネティクス研究会、於東京経済大学、2017年8月
Nami Ohi, “Haiku as Paused Pose: A Neocybernetic Consideration on the Difference between Data and Poetry”, Internationale Gesellschaft für Empirische Literaturwissenschaft, at Hilton Hotel (Chicago), 9th July, 2016
大井奈美「俳文学史をめぐる社会情報学的考察の試み――俳諧から『マイクロ・ポエトリー』まで」、社会情報学会公開シンポジウム「社会情報学の<これから>――若手研究者からの発言」、於東京大学、2015年7月
大井奈美「「ネット短詩」の基礎情報学的分析――「マイクロ・ポエトリー」のさまざまな形態をめぐって」、基礎情報学研究会(第12回)、於一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会、2015年2月(招待あり)
大井 奈美「インターネット俳句と聖なるもの」、ネオ・サイバネティクス研究会、於実践女子大学、2014年12月
大井奈美「情報文化学と情報学の通時的比較――ネオ・サイバネティクスを中心として」、情報文化学会(第22回全国大会)、於東京大学、 2014年11月
大井奈美「B. クラークの文学システム論と基礎情報学――文学における変容の主題とメディア」、情報メディア学会(第15回研究会)、於順天堂大学、2013年11月
大井奈美「俳諧から俳句へ――ネオ・サイバネティクス的考察」、近現代俳文学研究会、於勤労福祉会館、2011年11月
Nami Ohi, “Rethinking Haiku Analysis: Neocybernetic Approaches”, German Institute for Japanese Studies, History & Humanities Study Group (Tokyo), 16 February, 2011(招待あり)
Nami Ohi, “A literary study based on neocybernetics: An analysis of haiku from the perspective of fundamental informatics”, Internationale Gesellschaft für Empirische Literaturwissenschaft, at University of Utrecht (Holland), 7th July, 2010
Nami Ohi, “An analysis of the emergence of a haiku system from the perspective of neocybernetics”, 2010 SNU-UT Symposium, at Seoul National University (Korea), 21-22 October, 2010
大井奈美「俳句システム成立のネオ・サイバネティクス的分析」、情報文化学会(第18回全国大会)、於東京大学、2010年11月
Nami Ohi, “An Analysis of Haiku from the Informatics Perspective, Based on the Concept of Autopoiesis”, ReGIS=STI-IE Joint-Workshop for Intercultural Information Ethics in Asia, at the University of Tsukuba, October 5-6, 2009
「共同体における認識過程の基礎情報学的分析――俳句を事例として」 情報メディア学会(第10回研究会) 於同志社大学 2008年11月
「情報メディアの俳句に対する影響 ―基礎情報学からの展望―」 情報文化学会(第16回全国大会) 於東京大学 2008年10月
"Nami Ohi, ""Cognition as Communication: The Accursed Share by Georges Bataille as a        contribution to the study of Fundamental Informatics"" The New Trends of Socio-information in East Asia, The University of Tokyo, November 2007(国際シンポジウム 「『アジア』から考える メディア研究ネットワークの挑戦――東アジアにおける社会情報の新展開」)
「ジョルジュ・バタイユにおける「内的体験」――生命システム論、記号論からの解釈の試み」 バタイユ・ブランショ研究会 於明治大学 2007年5月
 

学会活動

・情報メディア学会 (2008年度-)
・情報文化学会 (2008年度-)
・Internationale Gesellschaft für Empirische Literaturwissenschaft (2009-)
・社会情報学会(2011年度-)

2024年 情報文化学会 学会誌編集委員
2012年-2017年 情報文化学会 評議員・選挙管理委員・学会誌編集委員・研究部会委員
2012年-2017年 情報メディア学会 学会誌編集委員
2009年情報文化学会第17回全国大会 実行委員

 

賞歴

・2008年度 東京大学大学院情報学環・学際情報学府 専攻長賞 (修士論文)

・情報メディア学会論文賞 (2010年) (「結社・協会・メディアが俳句創作と解釈に及ぼす影響の基礎情報学的分析」)

・第16回情報文化学会賞(学会賞)(2010年)(「オートポイエティック・システム論にもとづく俳句分析」)

・社会情報学会 平成24年度 大学院学位論文賞 (博士論文)